昔、先生が「作品のテーマを突き詰めれば、全ては『愛』であり『人間』だ。」みたいなことを言っておりました。

僕は最近、『時間』というものも全ての作品のテーマに含まれるんじゃないかと思っています。

僕は、『時間』を素敵に描いている作品が好きです。

というようなことを先日Twitterで呟きました。

「時間」

ホントに好きです。「時間」という概念が好きです。全てのドラマチックさの根源にある(ような気がします。)自分でもなんのこっちゃと思いますが。

僕の好きな、「時間」を思わせる作品は

「ハウルの動く城」



「僕の地球を守って」

です。

僕は、傾向として「未来で待ってて!」みたいな台詞が、たぶん、大好きです。


それはさておき只今上演中の「片恋。」も、僕にとって「時間」というものを想わせるとても素敵な作品です。

以下ビミョーにネタバレなんですが、中日も過ぎたしいいよね








過去と現代のシーンを交互に、みたいに書くと、なんかちょっと

「ああ、よくあるやつねー」

みたいに思われるんじゃないかと思いシャクなんですが・・まあ、確かにそういう構成のお話です。

僕は7年前の初演にも出演しておりますが、そんな風に「時間がどうとか」なんて全然考えていませんでした。もちろんいい話だなーと思っていましたが、とにかく自分の役をキチンと務めきろうということの方が強かったと思います。

その後、再演の話を頂き、去年、ちょうど他の団体のやった「片恋。」を観に行かせていただきました。

とっても素敵な脚本だなと思いました。泣きそうになりました。一緒に観に行った作演出の大岩さんに

「いいホンだねー、これ誰が書いたの?」

なんて冗談を言いつつ、半年以上先の稽古開始がとっても楽しみでした。

そして、1ヶ月前の顔合わせ、本読みの日から素晴らしいキャストの皆さんと大岩さんとで稽古をしてきて、恥ずかしながら、何度も自分の出ていないシーンで一人「ジーン」としておりました。

劇場に入ってからも美術、照明、音響、スタッフの皆様のお力もあって、より素晴らしい作品になっております。



漠然と時間というものについて書いていて、今思ったんですけど、この「片恋。」という作品は時を紡いでいくお話です。うん、そうだ。

過去のシーンは3年間という日々を、現代は結末までの数時間という時間をそれぞれ紡いでいきます。そして、(シーンとしてはないのですが)1988年から現代までの長い時間を 演者とお客様の想像力によって紡いでいき、最後には時を越えて変わらない思いによって過去と現代が一つに結ばれる。そしてその先の日々へ・・そんなお話です。

時を経て変わるものと時を越えて変わらないもの。

是非劇場に観に来て頂きたいと思います。

・・実は千秋楽はありがたいことにチケット完売で当日券をお買い求めいただくという状態なのですが、明日、というか今日28日(金)夜、29日(土)昼夜と、まだまだお席に余裕がありまして・・もし観ていただいて面白いと思った方は友人知人の方に勧めていただきたく・・ご検討中で面白そうだなと思っていただけた方は是非観に来ていただけたらと思う次第でございます。

長々真面目に書いてしまいましたが感動だけでなく笑える要素も沢山ありますので!

中日を終えていよいよ折り返し、最後まで皆様と時を紡いでいきたいと思います。


ではまた