特筆すべき事項が無い、ということは僕のような若者?にとって決して幸せなことではありません。

事件が無いのは退屈です。

まあでも、それも(特筆すべき事項が無いということも)悪くないなあと思います。

平和ですし。


ちょっとあったかくなってきた3月のとある昼間

昨日の夜もたっぷり寝たはずなのに、本を読んでいるとどうしようもなく、もうホントどうしようもなく眠くなってきちゃって

「ううー、もういいや。寝ちまえ!」

と布団に入るのは、この時期特有の幸せなイベントのひとつです。


とまあ、そんな日々の中、僕はいつものように本を読んだり、DVDを観たりしていたわけです。

アニメ・マンガ・戦争

アニメ・マンガ・戦争

辺境・近境 (新潮文庫)
辺境・近境 (新潮文庫)

明治劇談 ランプの下(もと)にて (岩波文庫)

明治劇談 ランプの下(もと)にて (岩波文庫)

岡本綺堂 (ちくま日本文学全集)
岡本綺堂 (ちくま日本文学全集)

安彦良和の「アニメ・マンガ・戦争」はとても面白い対談集でした。

なかでも戦争、満州国についてのお話。

僕はことあるごとに村上春樹の小説を繰り返し読み、なかでも「ねじまき鳥クロニクル」が大好きなのですが

そのなかにノモンハン戦争、満州国を舞台にしたエピソードがあります。

安彦良和の漫画にも(僕はまだ読んでいませんが)「虹色のトロツキー」という満州を舞台にした作品があります。

僕が思うのは

「僕は、近代以降の日本に何があって今の日本に至るのか、全然知らないんだなあ」

ということ。



僕は筑摩書房の「ちくま日本文学」シリーズが好きです。

手軽な文庫本サイズ、ボリューム、そのページごとに入る注釈、それぞれの作家さんの入門書としてまさに最適で、僕は内田百間も色川武大も一番最初はこのシリーズで読みました。

そして今回は、岡本綺堂を読みました。

ちょっと信じられないくらい、大正昭和に書かれたものとは思えないくらいの読みやすさに、僕はまず驚きました。

こんなすっきりとした文章を書く人がいたなんて。

「半七捕物帳」が人々に愛されたのも納得です。

僕は中でも「青蛙堂鬼談」という怪談物を面白く読みました。

これはぜひすべて読んでみたいと思います(ちくま日本文学には何篇かしか収められていないので。)

怪奇探偵小説傑作選〈1〉岡本綺堂集―青蛙堂鬼談 (ちくま文庫)
怪奇探偵小説傑作選〈1〉岡本綺堂集―青蛙堂鬼談 (ちくま文庫)

「ランプの下にて」は歌舞伎作者でもある岡本綺堂が、明治期の歌舞伎について書いたものです。

江戸が終わり、歌舞伎役者やそれを取り巻く人々がどう変わっていったのか、そんなことに興味のある方にはおすすめです。しかもこれまた大変読みやすいです。


今日はそんなとこで。

それではまた