さよなら、愛しい人さよなら、愛しい人
著者:レイモンド・チャンドラー
早川書房(2009-04-15)







を読みました。

訳は村上春樹です。

とっても「ハードボイルド」でした。

幾分時代遅れなこの本の表紙(図書館で借りたのですが2009年出版とはとても思えなかった)も今なら納得できます。

ただ僕は同じフィリップ・マーロウ(主人公の私立探偵)シリーズでは、後に書かれた

ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)
著者:レイモンド・チャンドラー
早川書房(2010-09-09)







「ロング・グッドバイ」のほうが面白かったです。あくまで好みですが。

「ロング・グッドバイ」のほうのフィリップ・マーロウは、やや枯れていて

「失った」男の美学 というか

「無い」を知った男 といいましょうか

何かを「経て」そこにいる感じがしました。

執筆した年に13年も隔たりがあると同じ登場人物でもだいぶ違って見えるものです、同じ緑ジャケットでも「旧ルパン」(ハードボイルド)と「カリオストロの城」(おじさま?)のルパン三世が全然違うように。

ちょっと乱暴な例えでした。

ともあれこの「さよなら、愛しい人」、ハードボイルドの教科書のようで存分に古き良き「男の世界」を楽しめました。


 「男の世界」といえば・・・

続きはまた