第二章帝一の國 決戦のマイムマイム、全公演無事に終了しました。

観に来てくださった皆様、スタッフ、キャスト、関係者の皆様、本当にどうもありがとうございました。

この公演に関われて、僕は幸せです。

去年の第一章では、こんなに大きく、沢山の人が係わる舞台に立つのは初めてで、とにかく緊張して(本番はともかくとして稽古が)びくびくおどおどとしてて本当に不甲斐なく情けない思いをしておりました、正直。

年下の共演者も多い座組、主演の木村了くんをはじめ、一人一人「プロ」として公演に臨み、きちんと自分の仕事を果たしている中で、「自分てなんなんだろう」と思うことがよくありました。

大変ありがたいことに第二章も出演することになりましたが、稽古はじめの頃はやはりまだ悩むこともありました。が、

「当たり前の事だけど、とにかく、とりあえず、一所懸命やろう。」

とホントに当たり前の事なんだけど、そこに立ち返り、やることにしました。

歌もダンスもお芝居も自分より上手い人が沢山います。この1ヶ月の稽古でその人たちには追い付けないかもしれない。でも「こんなもんでいいや」みたいに着地点を決めないで、なんでもいいから、自分なりにでもいいから一番お客様に楽しんでもらえることを目指そう、と思いました。

いや、繰り返し書くけどホントにこれ当たり前の事だと思ってます。でも緊張とかしてるとこういう当たり前の事すらいつの間にか萎縮しちゃうんだな、きっと。

そんな風に稽古を続けていくと、少しづつ、視野が広がって周りが見えてきました。そうすると、改めて、いや第一章の時よりもっと、キャストの、スタッフの皆さんのプロとしての仕事ぶり、気概が見え、伝わってきました。

皆それぞれに一人一人がプロです。皆それぞれに問題に突き当たったり、悩んだり、そして戦っていました。そんなことも皆にとっては前提です。
そんな状況にあっても皆当たり前に他人を思い遣り、笑顔でこの稽古を楽しみ、この作品を楽しく、素晴らしいものにしようとしていました。

そんな空気を生み出したのは、一番はやっぱり演出の小林顕作さんの力だとおもいます。台風がどうだとか色々あった本番期間中、雨が降ったのは顕作さんが仕事の都合でこれなかった一公演だけ、顕作さんが来たその日の夜公演はしっかり晴れたという位、晴れ男の顕作さん。それがどうしたって思うかもしれませんが、僕は思うんですよ。それくらい「もってる男」なんですよ、小林顕作さんって。

僕がそんな顕作さんに対して思う言葉で一番ぴったりくるのが「畏敬」っていう言葉です。凄い大それた表現みたいになっちゃうかもなんだけどホントまさにコレです。畏れ敬う。
僕は顕作さんを畏れています。いや、顕作さんは怒るとかは一切ありませんよ!むしろいつも明るく、誰よりも稽古場を盛り上げて下さいます。
でも、顕作さんの演者としてのポテンシャルを知っている身としては、「今、自分のしている表現を顕作さんはどう思うのだろう?」と思わずにいられません。
うん、今書いていて思ったけど、その緊張は本当にあったと思います。正直今もあります。
でも、その畏れが「恐れ」になっちゃったら絶対ダメだ!だからこそとにかく一所懸命やろう!飛び込もう!と、思えるようになりました。歌詞にもあった「恐れないで立ち向かう」そんな心境で稽古に臨みました。
ともかく顕作さんはそのくらい僕にとって大きい存在です。だからこそ、打ち上げで大入り袋を貰うときに顕作さんからいただいた言葉は本当に嬉しかったです。恥ずかしいし大切にしたいのでここには書きません、すみません。


あ、なんか真面目に書いちゃいましたけど、こんな堅苦しくずっと過ごしていたわけではありません、楽しい稽古でしたよ!それは観に来てくださったお客様が一番ご存じと思います。
一所懸命真面目にふざけている様が皆さまの明日へ生きる力にちょっとでもなっていたら、こんなに嬉しいことはありません。

また書きますね、では今日はこの辺で