2010年11月


今日は漫画の紹介をさせてください。

専門学校の同期、大ちゃん(根本大介くん)が昔、僕に勧めてくれた漫画

小林まこと作
「1・2の三四郎2」

素晴らしい漫画で、何かあると読み返したりします。



「今までのプロレスはただのショーだ」

今や人気実力ともにナンバー1と言われている新格闘技団体FTOの赤城欣一。

キック、投げ、サブミッション、あらゆる格闘技に精通した高度なテクニック、一瞬のスキも許さない緊迫した試合展開観客は度肝を抜かれ、ロープに飛ばない、相手の技は受けないプロレスはファンに歓迎された。

「ショープロレスの時代は終わりだ」
赤城に次々と壊されたかつての人気レスラーたち。

その中の一人、かつてFTOのエースだったが赤城との世代交代抗争に敗れ引退に追い込まれた男、五頭信。

五頭はプロレス界No.1団体を作ろうと新団体「ドリーム・チーム」を立ち上げたが、その旗揚げは観客52人という散々なものだった。

そんな彼を救うべく伝説のプロレスラー、東三四郎が立ち上がる!


というお話です。

僕が好きなシーン、セリフはなんといっても最終巻の赤城vs東です。

総合格闘技を駆使し三四郎を殺そうとする赤城

「インチキ」と言われたプロレス技で逆に赤城を追い詰めていく三四郎

最後に

「アメリカでの千試合!!うち非公式な試合が約半分!自称空手世界一 自称ケンカ世界一 プロレスラーに挑戦してくるバカをつぶすのが俺の仕事だった」

と赤城を抱え

「プロは負けるわけはいかねえんだ おめえのようなシロートにはな」

三四郎は垂直落下式ブレンバスターで赤城に勝利するのでした。


初めて読んだ時、あまりのカッコよさに僕は本当にしびれました。

「プロ」のカッコよさ、「プロ」というものの覚悟。

「プロって何だろう?」ということを考えるきっかけをくれた本だと思います。


本番が近付いております。

チケット代がある以上

「自分は若輩者なので・・・」

等といった言い訳は全く通用しません。

1円でもお客さんからお金をいただく以上、僕はすでに「プロ」です。

この怖さと正面切って向き合い、乗り越えて、楽しんでもらえる作品を創ろう。

「1・2の三四郎2」を読んで改めてそんなふうに思いました。



落語の演目で「淀五郎」と「中村仲蔵」というものがあります。

他の演目でももちろんそうですが、現代にも通じるもの、教訓のようなものが多々ありとても勉強になります。

この二つの話は歌舞伎が題材ですので、おのずと芸のそれについて多く語られています。

以下引用が多くなってしまうのですが。


「中村仲蔵」の主人公、仲蔵が舞台で台詞を忘れてしまった。

咄嗟に相手役、四代目市川団十郎のそばに寄り

「親方、台詞を忘れました。」

と言う、何とか舞台はことなきを得た。

仲蔵がすぐに謝りに行くと、団十郎は怒るどころか仲蔵の機転の効いた行動を褒めた後に

「どんな時でも役者ってやつは、とんちを忘れちゃいけねえ。」

と説いたのだった。


「中村仲蔵」の中には他にも役者中村仲蔵について

「何をさせてもどこかしら、一か所くらいは客に見せるところを考えて もちろん相手に迷惑のかかるようなことはいたしません。他の役者がやれば  なんでえ あんなつまらねえ役か と思うものも仲蔵がやると、どっかその良い所を自分で工夫するというわけで・・・」

と評した言葉があります。


「淀五郎」では

代役として「仮名手本忠臣蔵」で塩冶判官高貞をやることになった澤村淀五郎。

名題(歌舞伎役者の位)になれると張り切るが四段目「判官切腹の場」がどうにも上手くいかない。

大星由良助役で座頭の市川団蔵にも冷たくされ、いっそ死んでしまおうかと思い詰める。

普段世話になっている中村仲蔵が相談に乗ってくれて、切腹の所の稽古をつけてくれた。その時の仲蔵の言葉

「名題になってお前は嬉しい、どうかして人からも上手いと言われたい。だから、こうもしたら上手いと言われまいかってんで それ(その思い)が体に浮いているから もう 見たばかりで気障でいけない。名題も淀五郎も何にもない五万三千石の大名、高師直に刃傷したばかりに其の身は切腹、家は断絶、多くの家来に迷惑をかけ、はあ 口惜しい残念だ、と言って腹を切るのと なんとかして褒めてもらいたい てんで腹を切るのとは大変な違いだ。 お前、師匠のを見たことがあるかい?存じません?見なかったのかい?役者てものはねえ、どんなものでも気を付けてそいつを見て、覚えておかなくちゃいけない。自分はこんなものはやらない、と思っても。 人に教えてやってもいいんだから、見ておかねえて事はいけません。」

等々、役者としての心がけ、生き方に多くの言及をされています。

自戒を込めてブログに留めることにしました。

(なお、引用は二つとも六代目三遊亭圓生のものよりさせていただきました。僕は圓生の落語が好きです。といっても他の人のものをまだあまり聞いたことがないだけなのですが・・。)

本番まで一カ月を切りました。

より一層、稽古に精進したいと思います


最後に再び「淀五郎」からの引用を。

切腹についてのダメ出しを皮肉屋の五代目市川團蔵が言うところ


團蔵(以下團) 判官が切腹をしてるから由良助は傍に行くんだぞ、淀五郎が腹切ってるところへ行かれるかい。よく考えてみねい。

淀五郎(以下淀) じゃあ、どっか悪いところがございますんで?

團   どっか悪いところ?どっか悪いてえのは こっちが良いからこっちが悪いてんだ。良いにも悪いにもあれじゃあどうもしょうがねえ。

淀   じゃあどうしたらいいんで?

 中略

團   どうもこうも本当に切りゃあいいんだ本当に。

淀   本当に切れば   死にます。

團   死んだほうがいい。 うん。

    まずい役者なんて生きてたってしょうがねえんだから、死ね。

 僕は、ティム・バートン監督作品「エド・ウッド」が好きです。

何度観ても楽しいです。

ティム・バートン監督作品の中では人気のあるほうではなく、僕も「何が面白いの?」と聞かれてもうまく答えられないのですが、でも面白いです。

不思議な魅力に満ちています。

(僕にとって)同じように不思議な魅力があり、やはり何度も観てしまう映画に北野武監督「3-4X10月」、ラモーンズのドキュメンタリー映画「END OF THE CENTURY」等があります。


 この不思議な魅力の秘密が最近、少しわかったような気がするんです。

「3-4X10月」について北野監督が「出来の悪い子供だけど、一番好き(かわいい)」と発言していたのを何かで読みました。

以前友人(鳥越勇作君)と市川準監督作品「トニー滝谷」の面白さについて話し合った結果、僕らの中で「市川準はホントにこの短編小説が好きなのではないか。」という一応の結論に辿り着きました。

上記の二つの事から、僕が何を言いたいのかというと

「愛」

というものが作品の魅力に大いに関わっているのではないかというかとです。

「愛」が画面を満たし、それが見ている人たちに伝わる。僕は、そんな風に思います。

それは気持ちだけの問題ではなく、好きだからこそ

「どうしたらこの愛がより伝わるだろう?」

と技術的な事にも工夫を凝らし、演出のアイデアもたくさん出て、さらにイマジネーションも膨らむのだとも思います。

「神は細部に宿る」ように「愛も細部に宿る」のです。


 きっとティム・バートンも史上最低の映画監督と言われたエド・ウッドのことを本当に好きだったんだな、と思いました。

それと「エド・ウッド」において、たくさんの魅力的な登場人物の中でも、(その大きな胸で)ひときわ目を引くヴァンパイラ役のリサ・マリー。

監督の、彼女への愛ゆえの美しさがそこにあるように感じます。本当に愛していたんだな、と思います。



とってもステキです。


 最後に、「3-4X10月」でヤクザを演じる豊川悦司もめっちゃいいですよ。

今年の5月、第六感公演中、依田強志くんと物真似の練習をしていました。

あのトヨエツはホントにいいです。

僕がまだ幼い頃、1980年代。

父の仕事が電化製品を扱う関係上だと思いますが、我が家にAXIA社製カセットテープの販促用ビデオがありました。

気まぐれに会社から持ってきたのだろうと思います。

何気なくテープを入れると、そこにはこんな映像が。


(CM映像ではなく、確かにこのPVだ流れていたと記憶しています。)

幼心に「ボーカルイケメンだし、曲ステキだし、メンバーみんな仲良さそうだし、ノリノリだし、変なコーラス入ってるし、後半キー上がるし、なんてかっこいいんだ!」と思いました。

椿鬼奴さんがBon Joviの「You Give Love A Bad Name」を歌っているのを見ると、そんな思い出がよみがえってきます。

と同時に「なんでLivin' on a Prayerは歌ってくれないんだろう?盛り上がるのに。」と思います。

ところでわたくし、この機会に初めて「Livin' on a Prayer」の歌詞を調べたのですが、想像とまったく違いました。

「俺たちやってやるぜ!ライブ最高!」みたいなものを想像していたのですが・・・

Prayerは祈りという意味で、全体としては、「二人の男女が苦境に負けず、祈り、励まし合い生きていく」ストーリー仕立ての歌詞でした。

何事も調べてみるものです。

ベストアルバムが発売され、来日も間近ということで本日はBon Joviについて書いてみました。

そして僕は誰に発表するわけでもない、「Livin' on a Prayer」のあの変なコーラスの練習に精を出しています。

「オ゛ワ゛ウ゛ワ゛オ゛ ウ゛ウ゛ウ゛  オ゛ワ゛ウ゛ワ゛オ゛ ウ゛ウ゛ウ゛ オ゛ワ゛ウ゛・・・」

↑このページのトップヘ